太田氏IOL強膜内固定術とは・・・

新世代のIOL二次挿入術であり、解剖学的・光学的安定性に優れ、小切開にて手術可能、IOL脱臼例にも応用可能などの利点があります。眼外へ引き出したIOL支持部先端を強膜トンネル内に挿入し、
IOL支持部を強膜床に1針縫着して固定するため、煩雑なIOL支持部への縫合操作や縫着用IOLは不要です。

 2時、8時の部位にYマーカーを用いて
 Y字切開のためのマーキングを行います。
 輪部より2mm離れた位置にマーキング
 されます。

Y字状の強膜半層切開を行った後、IOL支持部を眼外へ引き
出すための強膜穿孔創を作成します。23GMVRナイフを
虹彩に水平に刺入して毛様溝へ至るようにします。

23GMVRナイフを輪部に平行に刺入し、IOL支持部先端を
強膜内に埋め込むための強膜トンネルを作成します。

虹彩面上にあるIOL支持部をUフックを用いて瞳孔領まで
移動します。強膜創より25G鑷子を挿入し、IOL支持部先
端を把持し眼外へ引き出します。引き出したIOL支持部先
端を強膜トンネル内に挿入し固定します。
IOLの中心固定を行い、IOL支持部を8-0ナイロン糸で三角
形の半層弁下の強膜床に縫着します。

強膜創と結膜の縫合には8-0バイクリル糸を用います。
強膜創2箇所を縫合した後、結膜縫合を行います。